【獣医師が厳選】猫に安全性が高く、おしゃれなお花リスト(秋・冬編)
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外が涼しくなり、お部屋で過ごす時間も長くなるこの季節。「お部屋にお花を飾りたい!」という気持ちが高まりますが、猫さんと暮らす飼い主さんは「どのお花なら安全なの?」と悩みますよね。
ネコハナ代表で、獣医師の庄野と申します。
前回は「危険な花」についてお話ししましたが、今回は「猫と一緒に楽しめる安全性が高いお花」について、これからの季節(秋・冬)にぴったりなものを獣医師目線で厳選しました。
「猫がいるからお花は無理」と諦めないでください。正しい選択をすれば、猫さんと美しいお花のある暮らしは両立できます。
安全性が高いと判断する基準
まず、私が「安全性が高い」とお伝えするお花は、ASPCA(アメリカ動物虐待防止協会)の毒性植物リストなど、国際的な獣医学データに基づいて「猫に対する毒性がない(Non-toxic)」と分類されているものを指します。
ただし、いくら毒性がないと分かっていても、大量摂取した場合や、その猫さんによっては身体に合わないなどで、症状が出る可能性もあります。あくまで「万が一かじってしまっても、中毒を起こす危険性が極めて低いお花」としてご理解ください。
また、一般的な花屋さんで購入できる花は、農薬の使用基準がありません。
人間が飾って、見る分には全く問題ないのですが、猫が口にしてしまう可能性を考えると、どんな農薬がどれだけの量使われたか分からないお花は、猫との暮らしにはあまりお勧めができませんので要注意です。
秋冬におすすめの花
秋冬はコスモスやヒガンバナ、ポインセチアなどが有名ですが、これらは全て猫にとって毒性があるお花になります。代わりにおすすめなのが、こちらの花たちです。
1, ジニア/ヒャクニチソウ
キク科ヒャクニチソウ属
花言葉:友を想う、絆
ヒャクニチソウの名前の通り、開花時期が初夏から秋にかけて3か月ほどあります。原産国はメキシコで、暑さに強く、色鮮やかな花を咲かせるのが特徴です。
2, アマランサス
ヒユ科ヒユ属
花言葉:不滅、無限の愛
花の後につける種が、古くから穀物として使用されてきました。垂れ下がる花穂が特徴で、最近では観賞用の切り花としても流通しています。
3, ケイトウ
ヒユ科ケイトウ属
花言葉:風変り、おしゃれ
ホウキのように縦に伸びたフサフサの姿と、サンゴや脳に例えらえる扁平状の姿があります。にわとりのとさか(=鶏頭)から名付けられました。
4, ワレモコウ
バラ科ワレモコウ属
花言葉:愛慕、変化
漢字では「吾亦紅」と書き、「私も赤い」という意味に由来します。平安時代からこの名前で呼ばれており、様々な古典文学にも登場します。
5, バラ
バラ科
花言葉:愛、美、情熱
「バラは危険なのでは?」と思われがちですが、実はバラの花や葉自体には猫に対する毒性はありません。 唯一の懸念点は「トゲ」です。猫がじゃれて手や口を傷つけてしまう恐れがあります。
「猫に安心なお花」で、彩りある暮らしを
猫と暮らすみなさんが、「危険な植物を理解し、避ける」ことももちろん大事ですが、この情報は日々アップデートされますし、一人で勉強し続けるのはなかなか難しいのではと思います。そんな時はぜひ、ネコハナをご利用ください。

「猫が大好きでお花が飾れなくなってしまった…」そんな猫と暮らす方の声から生まれたのがネコハナです。アメリカ動物虐待防止協会(ASPCA)の毒性リストをもとに、猫に毒性のないとされる花品種のみを無農薬~低農薬で栽培し、契約農家から直送しています。
私たちのミッションは、猫と暮らす皆さんがストレスなく、持続可能な方法で猫にとって快適かつ安全な生活空間をつくれるようサポートすることです。
この記事を書いたのは…
庄野 舞
株式会社ネコハナ 代表取締役・獣医師
東京大学農学部獣医学科卒業後、同大学附属動物医療センターで内科系研修医として勤務。その後ペットフードメーカーに転籍し、予防医療とヘルスケア事業を学ぶ。大きな猫がとりわけ大好きで、小さなころからメインクーンと暮らしている。